＜金口木舌＞選手とファンは家族

　プロ野球キャンプをはじめ、県内はスポーツ真っ盛り。テレビやインターネットの中継もいいが、スポーツは生で観戦するとその醍醐味（だいごみ）を十二分に堪能できる

▼日本ハンドボールリーグ、琉球コラソンの今季最終戦を観戦した。初のプレーオフを懸けた大一番だけに、多くのファンが詰め掛けた。素早い試合展開、激しい攻防に、ハンドボールの魅力を肌で感じた
▼この日は強豪・湧永製薬に初勝利し、今季は８勝と５位以内を確定させるなど着実に力を伸ばしている。プレーオフ進出に望みをつなぐが、来季の活躍も大いに期待できそうだ
▼リーグ唯一のクラブチームとして創立５年のコラソンだが、実業団チームと比べ環境は厳しい。しかし、この日の試合でも「チバリヨーコラソン」の声援が会場にこだました。選手の奮闘もさることながら、チームを押し上げたのはファンたちの支えだろう
▼コラソンに限らず、サッカーのＦＣ琉球、バスケットボールの琉球ゴールデンキングスもそうだが、強豪ひしめくリーグで結果を残すには、県民の支援が不可欠だ。専用施設はもちろん、選手がプロとして活動できるための環境整備にも知恵を絞りたい
▼コラソンのファンは「ファミリア」と呼ばれるという。選手とファンが家族のように一緒になってプレーする。これこそがクラブチームのあるべき姿かもしれない。