<金口木舌>輝く“6次産業化ガール”


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 誰しも飲食店などで「県産」の文字に食指が動いたことがあるだろう。ある洋風居酒屋でのこと。「朝摘み○○」「○○のカクテル仕立て」など複数の県産食材メニューがひときわ目を引いた

▼「最近は地元産をおいしく、おしゃれに食べようとする傾向が強いんです」と話す調理担当者。消費者だけでなく、それを使う作り手側にもウチナームンへの強いこだわりが垣間見える
▼「旬」を届ける。6次産業化に取り組む生産者もそれを強く意識しているようだ。収穫する2割程度は規格外とされる農作物の活用を含め、鮮度を最大限に生かした商品開発が各地で進む
▼とりわけ女性の挑戦が目につく。6次産業化プランナーの並木万希さんは言う。「詳細なマーケティングがなくても、生活感から女性は確かなニーズを捉えているように思う。子どもたちを念頭に入れた健康や安全性への責任感も強い」
▼消費者目線の徹底した商品づくりで、女性ならではの強みもあるだろう。食品や化粧品などで人気商品が生まれるのはその証左か。バイヤーに逆提案することも多く“6次産業化ガール”たちのアイデア力は高い
▼身の丈に合った健全経営もまた、6次産業化を図る女性らの特徴の一つだという。ウチナー食材がどういう形で商品となるのか。使う人、食べる人をうならせるアイデア商品が待ち遠しい。