<金口木舌>美しい地球


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 夜空に浮かぶ満天の星。郊外や石垣島など離島に足を運び空を見上げれば、雄大なスケールに心を奪われる

▼地球以外の星に生命がいるのか、人類は古くから考えてきた。「竹取物語」のかぐや姫は月の住人だ。SF小説や映画でもおなじみだが、映画「未知との遭遇」では友好的な宇宙人も登場する
▼そんなロマンをかき立てる話題があった。米航空宇宙局(NASA)は、無人探査車キュリオシティーが採取した岩石から、数十億年前の火星は、水にあふれ生命を育む環境があったと発表した。お隣の惑星に、かつて命が息づいていたかもしれない
▼地球以外にも知的生命体が存在するのではとの期待も膨らむ。パイオニア計画、ボイジャー計画では、探査機に地球や人類の姿など記した金属板が取り付けられた。友好的な宇宙人がメッセージを解読し、地球に呼び掛けてくる日が来るのか
▼翻って私たちの地球。大気汚染、温暖化、開発による生態系破壊など、人類は自らの手で地球環境に深刻な影響を与えている。国際的取り組みが必要だが、京都議定書は米国が批准せず、中国には削減義務がない。延長期間には日本も参加しない。各国のエゴが環境保全の妨げになってはならない
▼他の惑星から見た地球はどう映るか。将来も瑠璃色の美しい地球のままか。外国ならぬ“外星人”との交流。想像するだけでも楽しい。