<金口木舌>ライバル


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 プロ3年目の巨人・宮国椋丞投手が開幕投手の大役を果たした。今年華々しくプロ入りした日本ハムの大谷翔平、阪神の藤浪晋太郎両選手も、1軍での活躍を胸に秘めているに違いない

▼大谷、藤浪両選手はチームこそ違え、球界入りは同期。意識せずとも何かにつけてライバルと見られるだろう。互いに競い合うことが、野球人としての向上につながれば、ファンにとってもうれしいかぎりだ
▼先日、重量挙げの大会でライバル同士の激しい戦いがあった。ただ王者を目指すだけの戦いではない。今まで国内の高校生が出したことのない記録を出し合いながら王座を争ったのだからすごい
▼男子105キロ超級の知念光亮選手(豊見城高)と村上英士朗選手(富山・滑川高)。26日の全国高校選抜大会では、知念選手がジャークとトータルで日本高校新記録を出して優勝。スナッチは村上選手が日高新をマークした
▼2人はこれまでも何度か全国大会で覇を競い、優勝を分けている。「今回は自分が優勝のはずだった」。大会後の村上選手のコメントが両者の関係を如実に表している
▼ライバルは、より上を目指して互いに高め合うものとは言うが、この2人は一体どこまで記録を伸ばすのだろう。それを思うとわくわくする。切磋琢磨(せっさたくま)するトップアスリートの姿から、青少年だけでなく大人も希望と活力を感じ取りたい。