<金口木舌>母から元気


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 先月14日の石垣島トライアスロンで「ママの笑顔」が輝いた。シンクロナイズドスイミングの五輪銅メダリストでスポーツコメンテーターの奥野史子さんがエイジ部門に出場。初挑戦のトライアスロンを見事に完走した

 ▼子育てや仕事に忙しく、運動から遠ざかっていた。「このまま年を取るのではなく、目標を持って何かにチャレンジしたい」。奥野さんはそんな思いで未知のトライアスロンに挑戦し、新たな輝きを手にした
 ▼先月下旬のロンドンマラソンでは、ママさんランナーの赤羽有紀子選手が3位に入った。2005年に結婚し出産も経験してからの活躍は、多くの母親の共感を呼んだ
 ▼北京五輪で陸上長距離に出場後、09年の大阪国際女子マラソン2位。華々しい活躍は記憶に新しい。活動の舞台は違えど世の母親が生き生きとしていられるのは、家族の支えがあればこそだろう
 ▼この時季は県内各地で保育園や幼稚園の園児が描いたお母さんの似顔絵と出会う。とびっきりの笑顔、ちょっぴり怒りん坊な表情…どれもがまぶしい。仕事や家庭、地域で何かに打ち込む母親の姿は、家族の元気の源、太陽のような存在だ
 ▼奥野さんは「人と競い合うスポーツは卒業した。これからは自分の内面との戦いを重視したい」とも語った。すべての母親に自分らしく生きてほしい。きょうは母の日。周りから感謝を伝えよう。