<金口木舌>Jリーグへの道


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 列車が駅に近付くと、J1サガン鳥栖の本拠地・ベストアメニティスタジアムが目に飛び込んできた。その威容はJ1のホームグラウンドであることを誇っているかのようだった。過日、佐賀県を訪れた時の光景だ

▼FC琉球のJリーグ準加盟申請が17日に承認された。これまで2度の同申請は通らず、「三度目の正直」での承認だ。県内初のJチーム誕生に向けて大きく前進、県民の夢が膨らんだ
▼やっと出発点に立てたものの、来年新設のJ3参加が決まったわけではない。スタートの号砲は11月の理事会承認を待たねばならない。スタジアム、資格など満たすべき関門がある
▼J1川崎でプレーし日本代表A代表に選出されたこともあるFC琉球の我那覇和樹選手は言う。「J3はあくまでも通過点。J1、J2と上がっていきたい」。より高みを目指すことが、チームの躍進につながることは論をまたないだろう。ぜひ着実に実現したい
▼FC琉球がJリーグの階段を上っていくには、県民挙げての応援・協力も不可欠。甲子園球児を応援するように、郷土愛に根差した「県民総サポーター化」を目指したいものだ
▼我那覇選手は「子どもたちに将来目指してもらえるようなチームにしたい」とも言う。沖縄だけでなく全国のサッカー少年が「FC琉球でプレーしたい」と思えるような、憧れのチームとなる日が待ち遠しい。