<金口木舌>主将の大役


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 東京六大学野球リーグの法政大と立教大、それに東都大学野球リーグの中央大。この3大学の新主将に県出身者の就任が決まった。3人とも興南高校が2010年に甲子園大会で春夏連覇を遂げたときのメンバーだ

▼法大は安慶名舜外野手、立大は我如古盛次内野手、中大は島袋洋奨投手。大学野球の名門で一度に3人もの県出身者が主将になるのは異例で、県民として誇らしく思う
▼我如古選手は立大野球部のホームページに掲載した新主将メッセージの中で「(自分たちは)何が足りないのかということを明確にして、これからの練習に取り組まなくてはいけない」と述べている。既にリーダーとしての自覚が見て取れる
▼また、安慶名選手は「粘り強く戦う姿勢を先輩から学んだ。チーム全員で同じ方向を向き、精進していく」、島袋選手は「仲間が迷わないよう、自分が引っ張っていきたい」と、それぞれ抱負を掲げた
▼どんな劣勢も跳ね返す粘り強さ、勝負強さで勝ち抜く「興南野球」。高校時代にその野球を体得し、甲子園春夏連覇という偉業を達成した新主将たち。大学野球を通して大きく成長した
▼主将として人生に必要なさまざまなことを今後学ぶだろう。リーダーとして得たものを糧に飛躍してほしい。大学野球で活躍するほかの県出身選手にもエールを送りたい。“神宮の星”の誕生を期待しよう。