<金口木舌>沖縄を走りたい


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 きょう22日、都大路を舞台に全国高校駅伝が行われる。県代表の男子コザ、女子北山はじめ47都道府県の精鋭が健脚を競う。都大路を走ることは、どの選手にとっても一生の思い出となるだろう

 ▼マラソン選手たちにもそれぞれ思い出のコースがある。フルマラソン完走を目指す市民ランナーなら、初めて完走したコースは一生忘れられないものとなろう
 ▼先日、スポーツアイランド沖縄の実現をテーマにシンポジウムが行われ、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんが講演した。沖縄はランニングコースとしての魅力にあふれていることを説いた
 ▼印象に残ったのは、マラソン選手にとって沖縄には「オンとオフを使い分けられるところが多い」という話。「オン」で練習し「オフ」で気分転換をするが、沖縄には街や景色など「オフ」の材料が豊富だという
 ▼今帰仁村古宇利島のランニングコースを試走した高橋さんは「海の上を走っているのかと錯覚するくらい」と景色の美しさに感動した。ランナーから見た沖縄の魅力は、そのまま豊かな観光資源と重なる
 ▼毎年2月には、国際色豊かな大会として人気が高く1万人を超えるランナーが中部路を駆け抜ける、おきなわマラソンが行われる。県内には魅力的なコースが幾つもあることを発信することで「沖縄を走りたい」と望むランナーがもっと増えるはずだ。