<金口木舌> ラガール


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 第93回全国高校ラグビー大会が27日、花園ラグビー場で開幕、県代表の名護は1回戦に大勝し朗報を届けてくれた。この勢いでさらに勝ち進んでほしい

▼ラグビーと言えば、最近、女子選手も元気だ。花園の開会式後に行われた7人制のU18花園女子セブンズ(普及の部)に中村佳奈選手(名護高3年)が出場、聖地・花園を縦横無尽に駆けた。陸上の短距離経験者でスピードは十分。「落ち着いてタックルを決められた」と声を弾ませた
▼日本の女子ラグビーは1980年代前半に始まったとされる。その後、2016年リオデジャネイロ五輪に男女7人制ラグビーが正式競技入りしたことをきっかけに、女子の競技人口は全国的に増えている
▼ところが、女子選手の活動の場や指導者が足りない。中村選手は1年生の男子部員に交じって練習に励んでいるが、女子の個々の能力を十分に引き出す環境づくりが急務だと思う
▼県内では既に中部農林高校に女子ラグビー部が発足。今夏、全国大会に派遣された九州代表チームに同校から21人が選ばれた。小柄だがリズム感のあるフットワークが評価された。有望競技としての成長が楽しみだ
▼県内から女子ラグビーのリオ五輪日本代表を-気は早いが、こんな初夢もいい。中村選手が花園を駆けたように、世界の舞台で県出身者が躍動する姿に声援を送る日が待ち遠しい。