<金口木舌>バスケ熱高まりに期待


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 観客がプロスポーツに求めるものは何だろう。非日常の興奮、アマチュアにはできないスーパープレー、見る人によって引きつけられるものはさまざまだ

 ▼沖縄でもバスケットボール、サッカー、ハンドボールとプロチームが人気を集めている。そんな中、ビッグニュースがあった。福岡大大濠(おおほり)高で活躍した津山尚大(しょうた)選手(北谷中出身)のキングス入団だ
 ▼津山選手といえば、大濠高での全国総体制覇、U-18日本代表などで活躍、国内の高校生世代で中心となる選手。誰もが認める未来のスター候補だ
 ▼キングスや小中高校生の活躍など、沖縄はバスケ熱が高いといわれる。確かにプロバスケTKbjリーグのオールスターゲームには県出身選手が3人出場。選出されなかったが、ファン投票でも上位に県勢が名を連ねる
 ▼不思議なのは、文部科学省の体力テストで県内の子どもたちは、50メートル走などの結果がいずれも全国平均を下回ることだ(2013年)。単に体力を競うより、バスケやハンドなどの球技で創意工夫するのが得意ということかもしれない
 ▼プロの試合は全てにおいて高校生とはレベルが違う。かつての津山選手がそうだったように、プロに憧れる小中学生が会場に大勢足を運ぶ。津山選手の加入で刺激を受けた他の選手も存分に個性を発揮してほしい。バスケ熱のさらなる高まりに期待したい。