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大学生などの就職活動が本格スタート 全国 学生優位の「売り手市場」


大学生などの就職活動が本格スタート 全国 学生優位の「売り手市場」 マイナビが横浜市で開催した合同会社説明会=1日午前
この記事を書いた人 Avatar photo 共同通信

 2025年に卒業する大学生・大学院生を対象にした新卒採用の会社説明会が1日解禁され、就職活動が本格的にスタートした。説明会は、新型コロナウイルス禍で定着したオンラインに加え、対面でも実施。人手不足で企業の採用意欲は高く、学生優位の「売り手市場」が続く。初任給の引き上げや、応募書類の作成などに生成人工知能(AI)の活用を容認する動きもある。

 就職情報会社マイナビは横浜市で、1~2日の2日間に約300社が参加する合同説明会を対面で開催。日本大3年の関本晃太さん(21)は「オンラインと違い質問しやすい。企業理念などを聞きたい」と意気込んだ。

 明治安田生命保険の担当者は「対面を希望する学生が増えている」と指摘した。地方の学生が参加しやすいようオンラインの機会も設ける。

 激しい人材獲得競争が見込まれ、2月のマイナビの調査に初任給の「引き上げ予定あり」とした企業は47・2%に上る。この日の合同説明会では「初任給25万円」「転居なし」とアピールする企業の姿も見られた。

 学生の福利厚生や働きやすさ重視の傾向は続く。東洋大3年の平井七帆さん(21)は「休みが取れて研修が充実しているなど、長く働ける企業が希望」と話す。

 就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートは、オンラインで合同説明会を実施。

 生成AIの活用も広がる。神奈川県の私立大3年の男子学生(21)は企業へのエントリーシートで「構成や言葉遣いを参考にしている。自分の言葉も入れる」と述べた。

 リクルートが、24年卒の学生を対象にした調査では、生成AIを使った割合は14・5%。目的は自己PRの作成が多い。

 別会社の調査では、学生が生成AIを利用することに、肯定的な企業が7割に上った。

(共同通信)