出はなをくじかれても、崩れずに粘って6回を2失点。2度目の先発に臨んだ楽天のドラフト1位新人の古謝樹は再三のピンチを切り抜けてプロ初白星をマークし「やっとプロでの一歩。うれしい」と特別な感情をかみしめた。
一回2死から福永に先制ソロを浴び、さらに連打で1失点。この回だけで30球を要し「結構、動揺した」という。だが二回に6点の援護をもらうと、別人のように攻めの姿勢を見せる。得点圏に走者を背負った四、五回も失点を恐れずに大胆に投げ、無失点で脱した。
神奈川・湘南学院高時代、臨時コーチを務めていた名指導者の小倉清一郎さんに「成瀬を目指して頑張れ」と言われことが転機に。小倉さんの神奈川・横浜高時代の教え子でロッテなどで通算96勝を挙げた同じ左投手を手本に、出どころの見にくい投球フォームを反復練習で習得。剛速球やずぬけた変化球がなくても戦える武器になった。
チームの連勝を今季最長の5に伸ばし、荘司や田中将らを欠く先発陣に新たな光を照らした。背番号17のホープは「これからもひたむきに頑張っていく」と謙虚に話した。
(共同通信)