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マチヤグヮー再び! 与那原・親川通りにミージマ共同売店 住民らが手作りで息吹、食堂も併設 沖縄


マチヤグヮー再び! 与那原・親川通りにミージマ共同売店 住民らが手作りで息吹、食堂も併設 沖縄 オープン当日にスタッフらと笑顔を見せる店主の大木太平さん(左から2人目)=10月28日、与那原町のミージマ共同売店
この記事を書いた人 Avatar photo 普天間 伊織

 【与那原】与那原町与那原の親川通りに10月28日、「ミージマ共同売店」がオープンした。人口減少や高齢化とともに商店が減りつつある通りに活気を取り戻すため、同地区で生まれ育った店主の大木太平さん(48)を中心に、地域住民らが力を合わせて店舗改装や運営に取り組んでいる。食料品や雑貨、天ぷら、刺し身などを販売する他、食堂も併設し、地域住民の交流の場として定着を目指す。

ペンキ塗りを手伝う地域の子どもら(提供)

 2020年に惜しまれながら閉店した伊集商店の建物をリノベーションして新たな店舗として生まれ変わらせた。閉店後は空き店舗となっていたが「子どもの頃から通ってきた思い出深い場所を復活させたい」と、大木さんが子ども会や父母会の仲間らに声をかけ、地域住民らが力を合わせて手作りで内装を仕上げるなど準備に取り組んだ。子どもたちも壁のペンキ塗りや掃除などに携わり、築70年以上の古い建物を改装した。

 木製の椅子やテーブルなども手作りにこだわった。与那原町の文化である綱引きの綱をモチーフにした照明やカナチ棒に見立てた梁(はり)など与那原町の歴史と伝統を生かしている。

 壁の内側には伊集商店の看板を飾り、商店で使われていた壁掛け時計や招き猫の置物もそのまま使用している。40年以上地域住民の憩いの場となっていた老舗商店を継承し、新たなコミュニティースペースとして周辺地域を盛り上げる。

与那原伝統の綱をモチーフにした照明や商店で使われていた掛け時計が飾られた店内

 親川通りはかつて多くの店舗が軒を連ねる商店街だったが、近隣に大型量販店や飲食店が新たにオープンするなど時代の流れとともに少しずつ店舗の数を減らし、人通りも減少しつつある。大木さんは「大型店舗は便利だが、小さな商店や共同売店にしかできないこともある」と語る。「小学生が学校帰りに駄菓子を買ったり大人が夕飯のおかずや酒のつまみを買ったりと、みんなが集まって交流できる場が地域には必要だ」と意気込んだ。

 営業時間は午前11時~午後7時、食堂の営業は午後3時まで。大木さんによると12月からは夜の部として居酒屋の営業も開始する予定だ。定休日は日曜日。電話番号は098(955)3846。

 (普天間伊織)