
沖縄県出身のYU(ユウ)とA―RA(アーラ)のボーカルユニット「5th Elements(フィフスエレメンツ)」と、本部町出身のシンガー・ソングライター前田秀幸は15日、新曲「ウムイ~想い~」を配信リリースした。口ずさみやすいメロディーに、戦争体験者が減少する中で感じた命の尊さや平和などに歌詞で触れており、3人は「幅広く歌い継がれる曲になってほしい」と沖縄への思いを込めた。
ユウ、アーラと前田は約10年前に沖縄で出会い、チャリティーライブなどで共演し交流を深めてきたが、共作でのリリースは今回が初めて。首里城復興ソング「SYURI NO UTA」に参加したことを機に、沖縄をテーマにした楽曲を作ろうと、3年掛かりの構想を経て完成した。
サビの一節にある「わしんなよ ウチナーの心」は、沖縄戦の組織的戦闘の終結から78年が経過し、戦争体験者が減少する中で感じた思いを歌詞にした。作詞を担当したアーラは「沖縄戦で苦しみ、乗り越えて今の沖縄がある。事実があったこと、人々の思いも忘れないでほしいと思った」と語った。

アレンジを「ダイナミック琉球」の作曲を手がけたイクマあきらが担当した。エイサーの太鼓の音を取り入れ、芸能プロダクションに所属する小中高生たちもコーラスで参加した。前田は「みんなで歌うとストーリー性が生まれ、仕上がりを聴いた時に本当に鳥肌が立った。込み上げてくるものがあった」と話した。
(田中芳)
あす那覇でライブ
リリースライブが19日午後7時、那覇市松山の那覇ZACKである。ユウは「本当に良い作品に仕上がった。ぜひ生で聴きに来て」と呼びかけた。入場料は3500円、高校生以下は無料(ドリンク代別)。メール(5thelements.five@gmail.com)で名前、人数を連絡すると予約できる。