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沖縄で流行している「プール熱」どんな病気? 感染経路は?<ニュースはじめの一歩>


沖縄で流行している「プール熱」どんな病気? 感染経路は?<ニュースはじめの一歩>
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

Q : 全国的に咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)(プール熱)の流行が広がる中、県は9月末に初めて流行警報を発表しました。どんな病気だろう。

 A : 咽頭結膜熱はアデノウイルスという病原体が原因となる感染症の一つです。くしゃみによる飛まつ感染や手指、タオルの共用などによって感染が広がります。プールを介して流行することが多いため「プール熱」と呼ばれることがあります。主な症状は発熱やのどの痛み、結膜炎など。学校保健安全法では主な症状が治まった後、2日経過するまでは出席停止となっています。

 感染症法では、インフルエンザなどと同様に「5類感染症」に位置付けられています。行政は各地域の「定点医療機関」から患者数を集約し、毎週「定点報告」を発表しています。定点医療機関当たりの患者が3人を超えると警報が発表されます。

 県内では9月18~24日の定点報告で3・61人となり、定点報告が始まった1999年以後、初めて警報を発表しました。定点当たり人数は増え続け、同2~8日は4・97人となっています。

 患者の年代別では4歳以下が約7割を占めていますが、大人も感染しますので注意が必要です。

 県によると、過去最大の流行規模となっている理由は不明です。ワクチンはなく感染後は対症療法になるため、手洗いやうがいなど基本的な感染対策が重要になっています。