2026年秋の首里城正殿復元に向けて、県産木材オキナワウラジロガシを加工した2本の小屋丸太梁(こやまるたばり)が27日、正殿内に据え付けられた。小屋丸太梁は国王の玉座に当たる御差床(うさすか)の上部に据え付けられ、建物の上層と下層をつなぐ重要な役割を果たす。6本の梁のうち、2本が県産木材で、今回初めて搬入された。残り4本は県外産のヒノキ。
2本のオキナワウラジロガシは昨年11月3日に国頭村から首里城に運び込まれた。加工され直径470~680ミリ、長さ約6・4メートル、重さは1・3トンと1・7トンとなった。
オキナワウラジロガシの加工を担当した宮大工の後藤史樹さんは、カシの木を梁に使った例はほとんど聞いたことがないとし「実物を見て大きさに驚いた。堅くて加工に苦労した」と話した。木材の加工には2カ月かかったが「素屋根の見学コースを通る皆さんから応援してもらった」と笑顔を見せ、首里城を訪れる来場者らに感謝した。
復元の整備工事を担当する清水・國場・大米特定建設工事共同企業体の奥村耕治副所長は、今回の作業が建て方の折り返し地点に当たるとし「残り半分を年内に何とかやっていきたい」と年内の作業完了に向けて意欲を見せた。 (與那原采恵)
【動画あり】首里城ナンバープレートの交付が始まる 守礼門前で取り付け車両をお披露目 「守り神付けて走って」
2019年10月に焼失した首里城復興の機運を高めようと企画された「首里城図柄入りナンバープレート」の交付が23日、沖縄県内で始まった。首里城公園の守礼門前で同 …