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9月の沖縄景況「回復」を維持 台風影響は一過性 日銀那覇


9月の沖縄景況「回復」を維持 台風影響は一過性 日銀那覇
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 日銀那覇支店は8日発表した9月の沖縄県内金融経済概況で、景況判断を「天候要因による一時的な下押し圧力を受けつつも、基調として回復している」とした。台風6号の影響によるマイナスの動きを踏まえ表現を修正したが、「回復している」との前月までの判断を据え置いた。

 個人消費では、外出機会が増え百貨店・スーパーやコンビニ、ドラッグストアの販売額がいずれも前年を上回った。台風6号では物流の混乱や品薄もあったが、8月中旬以降は需要が活発化し、結果として7月と同様の伸びになったとの声も聞かれた。

 7月の主要ホテル客室稼働率は、前年比5・3ポイント上昇の70・3%。8月の速報値は64・7%で、台風の影響による低下がみられる。帰路を絶たれた観光客の延泊、停電や断水の被害を受けた県民の利用もあったが、総じてみるとマイナスの影響が大きかった。

 投資関連では、弱めの動きとなっている住宅投資で新設住宅着工戸数が増加となるなど、持ち直しの動きがある。

 小島亮太支店長は「台風でとりわけ観光業に大きな影響があったがあくまで一過性で、全体の景気判断の基調に変化を与えるものではない」と説明。目先の県内経済については「回復が続くとみられる」とした。

(當山幸都)