沖縄県文化観光スポーツ部は27日、2022年の県内でのMICE実績が、前年比約3・5倍(685件増)の958件だったと発表した。MICE開催による経済効果(直接効果)は同約7倍(213億円増)の249億円で、コロナ禍前の19年比では約9割程度の回復となった。
開催規模別では、参加者が50人未満の小規模MICEが552件と最も多かった。前年は6件だった千人以上の大規模MICEは約11・7倍の70件で、コロナ禍前の19年(67件)よりも多かった。
県はMICE開催実績が好調だった理由として、新型コロナによるイベント開催制限の緩和、沖縄アリーナや那覇文化芸術劇場なはーとなど、新たなMICE施設の開業、MICE施設と近隣ホテルなどとの連携があったことなどを挙げた。
MICEは経済・消費活動の幅が広く、高い経済効果が期待できるとして、県は戦略的な誘致や受け入れ支援の充実、大型MICE施設の整備に取り組むと方針。
MICEはビジネスイベントの総称で、企業などの会議(ミーティング)、報奨・研修旅行(インセンティブトラベル)、国際機関や学会などが行う国際会議(コンベンション)、展示会・見本市(エキシビション/イベント)の頭文字を取っている。
22年1月1日~12月31日まで、県内の会議・宿泊施設、大学などの510施設に、県外や海外からの参加者が10人以上のMICEについて調査し、416施設から回答を得た。
(與那覇智早)
![MICE開催件数と直接経済効果](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/2023/09/5-1-4.jpg)