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愛すべき沖縄つくるための税 松沢玲子(沖縄国税事務所長) <仕事の余白>


愛すべき沖縄つくるための税 松沢玲子(沖縄国税事務所長) <仕事の余白> 松沢玲子
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 常夏のイメージの強い沖縄も、ここ数週間で朝夕だいぶ過ごしやすくなり、やっと「三線」と「NAHAマラソン」の練習を始めることができました。近所迷惑を気にしつつも音色を楽しみ、夜景や夜空に見とれながらコツコツと走っています。

 この時期、沖縄各地で開催される祭りで「沖縄の芸能、特産品」に触れ、地域が育む文化を再認識できる心躍る楽しい季節でもあります。

 毎年、11月11日から17日は「税を考える週間」として、租税の意義や役割、税務行政の現状について理解を深めていただく広報やご意見を伺う活動をしています。

 中でも、県内の中学生・高校生から寄せられる「税に関する作文」は、関係者の皆さまの熱心な取り組みもあり、毎年たくさんの応募をいただきます。税について学んだことや、日頃感じた素直な気持ちが表現されているだけでなく、税を考える週間のテーマでもある「これからの社会に向かって」未来を担う若者の視点からさまざまな提言を行ってくれます。

 先日、税務行政への功績により財務大臣表彰を受賞された方とお話していた時、「税の啓発に長年取り組む原動力は地元愛ですね」とおっしゃった言葉が心に響きます。愛すべき地域、沖縄をつくるためには税が必要です。少子高齢化など、将来に対する明るい話題が少ない中、希望を胸に成長を続ける若者が安心して暮らせる世の中に。そして、魅力ある地域、県、国づくりに私たち大人が取り組んでいかなくてはと考えさせられます。