久米島町で実施されたドローン配送サービスの実証実験＝8日
共同通信 ANAホールディングス（HD）は8日、目視なしの無人運転で住民や通行人がいる地域を飛ぶ「レベル4飛行」でのドローン配送サービスの実証実験を久米島町で実施し、報道陣に公開した。航空会社としての安全の知見を生かしドローン配送を事業化したい考えで、自社で育成した操縦士が運航を担った。ANAHDのレベル4飛行の実証実験は初めて。
実験では、電話注文を受け、ドローンが島内のスーパーマーケットの駐車場から約2.3キロ離れた地区まで総菜の天ぷらなどを運んだ。着陸地点から約50メートル先の住宅までは人の手で届けた。
商品を受け取った吉本清美さん（50）は「コメや水など重いものも運べるようになると、もっと便利だと感じた」と話した。
レベル4飛行は2022年12月に解禁。操縦資格を取得し、認証を得た機体を使用するなどの条件を満たせば、市街地や住宅地の上空でドローンを目視せず自動で飛ばせるようになった。
ANAHD未来創造室の津田佳明室長は「非常にスムーズな運航だった。社会実装に向け、ようやくスタートラインに立てた」と語った。
（共同通信）
