物流業の沖縄トータルロジスティクス(うるま市、森田幸二郎社長)が、デジタル画像を読み込み車体への塗装を自動化する「オートボディプリンター」を使った事業を広げている。ラッピングや従来の塗装と異なり、貼ったり塗ったりする手間が不要で、施工時間の短縮化と費用削減が図れる。自治体や企業のPRなど、車体の「広告」としての活用も提案している。
同社は9日、昨年の導入後、初めて中部観光バスの大型バス1台を塗装した。新型コロナウイルス禍からの回復で観光バスの需要が戻る中で、すぐに対応できる塗装業者が人手不足もあって見つからず、依頼を受けたという。
事前に入力したデザインデータに基づいて自動プリンターが規則的に移動し、バスの両側面を4時間ずつかけて5色の塗
料を吹きつけ完成させた。
立地するうるま市のPRに一役買おうと、沖縄トータルロジスティクスの社有車には市の観光地の勝連城跡や、盛んな闘牛のデザインを塗装している。
県外では自動プリンターを使い、物流業者のトラックのボディーを自治体が広告スペースとして使う事例もある。森田社長は「塗り重ねも可能なので、季節ごとにデザインを変えて走らせることもできる」と話し、活用を呼びかけた。
(當山幸都)