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ガソリン価格、税込み表示徹底へ 「税抜き」で安く見せかけ…沖縄県石油商業組合「業界不信招く」


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この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県内のセルフ式ガソリンスタンド(GS)に税抜きで価格を表示する店舗が多いとして、県石油商業組合(県石商)は28日までに、加盟するGS約250店舗に対し、税込み表示の徹底を周知する方針を決めた。これまでも適正表示を呼びかけてきたが、税抜き価格の表示で少しでも安く見せようとする動きが後を絶たなかったため、踏み込んだ対応が必要だと判断した。

 消費税法に基づき、ガソリン価格も税込みの総額表示が義務づけられており、全額表示を守らなければ景品表示法(有利誤認)に抵触する恐れがある。

 県内のセルフ式GSでは、タッチパネルなどで税抜きの価格を表示する店舗が多く、総額表示を守っているGS関係者からは「消費者が日々だまされているようなものだ」との声が上がっていた。

 県が10月に適切表示を促す文書を事業者に出したが、一部で常態化した税抜き表示が是正されなかった。本紙のほか、全国紙でも問題が報じられたことを受け、県石商が27日に理事会を開き、価格表示の適正化について方針を申し合わせた。

 県石商の玉城善和理事長は本紙の取材に「税抜き表示をこのまま続けると業界不信につながってしまう」と対応を急ぐ考えを示した。

 県内で展開する全店舗で税抜き表示を続けてきたという事業者は28日、「タッチパネルの横に税込み価格表も貼っており、大丈夫だと思っていた。12月いっぱいをめどに順次、税込み価格表示に直していく」と語った。

(玉寄光太、當山幸都)