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子牛価格、5万円増49万円 県内12月 直近5年で最も低く


子牛価格、5万円増49万円 県内12月 直近5年で最も低く
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 JAおきなわ(前田典男理事長)は20日、12月に県内5市場で開催された子牛の平均取引価格(JA速報値)が、前月比5万1543円増の税込み49万7029円だったと発表した。県内市場平均価格が上昇したのは9カ月ぶり。お歳暮などで需要が高まり、取引価格が上昇したことが背景にある。一方、資材高騰や消費縮小を受け、取引価格は低い水準で推移しており、直近5年の同月と比べると最も低い値となった。

 子牛価格の下落の背景には、消費縮小や資材高騰に見舞われた肥育農家が子牛を買い控えていることなどがある。11月の県内市場平均価格は税込み44万5485円(JA速報値)で、「直近5年間で最も低い価格だった」(JA担当者)。

 一方、例年12月はお歳暮の需要増で枝肉が出荷され、肥育農家が子牛導入の余裕ができたことで子牛の需要が高まる傾向がある。さらに、大口購買者の参入や、県や農畜産業振興機構の繁殖用雌子牛の導入事業の利用なども価格上昇につながった。

 担当者は、年末需要を受けた一時的な上昇との見方を示した上で「今後も動向を注視する必要がある」とした。 (玉寄光太)