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那覇空港を世界最高水準に 沖縄未来創造協議会が提言 西海岸、リゾートとビジネスの拠点へ27年度中に方針決定 


那覇空港を世界最高水準に 沖縄未来創造協議会が提言 西海岸、リゾートとビジネスの拠点へ27年度中に方針決定  那覇空港の機能強化などの提言を発表した沖縄未来創造協議会代表理事の本永沖縄電力社長(左)と川上琉球銀行頭取=27日、那覇市のおきでん那覇ビル
この記事を書いた人 Avatar photo 與那覇 智早

 沖縄県内大手企業や金融機関のトップらでつくる沖縄未来創造協議会の代表理事の本永浩之沖縄電力社長と川上康琉球銀行頭取が27日、那覇市のおきでん那覇ビルで会見し、新たなターミナルの建設など那覇空港の機能強化・拡充や、周辺のまちづくりに関する提言を発表した。沖縄経済活性化に向け、関係団体と連携し同空港の世界最高水準の拠点空港化を目指す。2027年度までに具体案をとりまとめる。

 那覇港湾から西海岸エリアを中心としたリゾートやビジネス拠点となるまちづくりを目指す。利便性向上を図る交通インフラの整備や、DX(デジタルトランスフォーメーション)などを活用した産業創出の検討・推進などを提言した。

 (1)那覇空港の機能強化・拡充(2)周辺のまちづくり―の2分野でそれぞれ1月にもワーキンググループ(WG)を設置する。地元企業や地域と連携した体制を構築することで、経済効果を地域に還元させる仕組みを確立させ、構想を実現する具体的な行動につなげる。

 提言書では、沖縄が世界に選ばれる場所になることを目指し、その玄関口である那覇空港の受入体制の強化や空港サービスの充実、ターミナルや滑走路、空港に接続する二次交通の整備などの重要性を強調している。

 那覇空港の機能拡充を巡っては、主要経済団体や行政機関などでつくる那覇空港拡張整備促進連盟などで、運営権を民間に売却する「コンセッション方式」の議論も上がっている。

 関西国際空港や新千歳空港など全国の主要空港で採用されている同方式について、本永氏は「コンセッションありきで考えているわけではない。世界最高水準のターミナル整備に向け、これからWGで議論する中で検討していく」と説明した。

 提言書は同日、照屋義実副知事に提出された。

 (與那覇智早)