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座波商会が「第一三興」3社の事業を承継 建設や不動産などで相乗効果を図る 沖縄


座波商会が「第一三興」3社の事業を承継 建設や不動産などで相乗効果を図る 沖縄 (左から)事業を引き継いだ座波商会の座波博史社長と譲渡した第一三興ホールディングスの山城一三代表理事、仲介した琉球銀行の川上康頭取=9日、琉球銀行浦添・牧港支店
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 座波建設などを傘下に持つ座波商会グループ(浦添市、座波博史社長)は9日までに、第一三興ホールディングス(那覇市、山城一三代表理事)のグループ会社の第一三興建設など3社の事業を合併・買収(M&A)を通じて承継した。双方との取引がある琉球銀行が仲介した。座波商会は建設や不動産など既存の主力事業との相乗効果を図り、第一三興ホールディングスは今後新たに観光事業やエネルギー分野に注力し、成長を目指す。

 座波商会が引き継いだのは第一三興建設、リサイクル業の南部再資源化センター、建設機械リースの琉興リースの3社。社名は存続させ、3社の従業員約90人の雇用も継続する。

 2022年6月の山城代表からの相談をきっかけに琉銀が支援し、県内企業同士の成約に至った。山城代表は「(座波商会と)長い付き合いもあり、しっかりした企業経営の中で成長していけるのではないかと思い、事業の継承を決断できた」と話した。

 海洋工事に強みのある座波建設に対し、第一三興建設は陸上工事を多く手掛けてきた。共に県の土木工事のランク付けで最高位の特A業者で、座波社長は「両社が一緒になることでシナジー効果が期待でき、積極的に(M&Aに)参加することを決めた」と説明した。

 買収額は非公表だが、琉銀が手掛ける案件としては過去最大規模という。川上康頭取は「県内企業のマッチングに重きを置いてきた。両社の発展、沖縄県経済のシナジーも大きくなる」と述べた。 (當山幸都)