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リモートでも同僚の健康状態を把握 身体感覚データ化・共有の「H2L」が那覇に支店 金融公庫が4015万円出資


リモートでも同僚の健康状態を把握 身体感覚データ化・共有の「H2L」が那覇に支店 金融公庫が4015万円出資 沖縄支店を設置したH2Lの玉城絵美代表(右)に出資した沖縄公庫の宮﨑泰輔上席調査役=25日、那覇市のhowliveタイムスビル店
この記事を書いた人 Avatar photo 與那覇 智早

 感覚共有技術BodySharing(ボディーシェアリング)の研究や事業開発を行うH2L(東京、玉城絵美代表)はこのほど、沖縄振興開発金融公庫からの4015万円の出資を受け那覇市に沖縄支店を設置した。今後は沖縄の大学や企業、エンジニアなどと連携し技術開発促進や地域社会への貢献を目指す。

ボディーシェアリング技術でゴルフのスイングを可視化している(提供)

 同社は、能動的かつ臨場感がある体験を共有するために必要な「固有感覚」を、筋肉の膨らみを感知する世界初の機器「ファーストVR」(筋変位センサデバイス)を装着してもらうことで検出・体感できる技術を持つ。ボディーシェアリングは、人や画面上の「アバター」(分身)、ロボットなどと身体的感覚を相互共有する技術で、人の動作や感覚をデータ化できる。同技術を生かしたボディーシェアリングフォービジネスでは筋肉の膨らみから得られるデータから利用者の「元気度」や「リラックス度」を可視化・共有できる。リモートワーク時も同僚の健康状態などを把握することができコミュニケーションの円滑化が期待できるという。

 今後、沖縄を拠点に、玉城代表が教授を務める琉球大学をはじめとした研究機関などとも連携し、スポーツ、観光、農業、ゲーム、リハビリなどの分野で事業開発を進める。玉城代表は「県出身者も積極的に採用し、社内で設ける多くの研修やカリキュラムを通して人材を育てていきたい」と話した。

 (與那覇智早)