沖縄に次いでマンゴーの生産量が多い宮崎県産マンゴーが、沖縄県産マンゴーと比べて3倍近くの価格で取引されている現状を、前門尚美農林水産部長が29日の県議会2月定例会で報告した。議長の赤嶺昇氏(維新・無所属の会)への答弁。
前門部長が引用した東京都中央卸売市場のまとめによると、2023年産マンゴーの1キロ当たり平均単価は県産1552円に対して、宮崎県産4415円と約2・8倍の価格差となっている。
県産マンゴーはボイラーなどを使用しない無加温栽培が主流で、7月に収穫が集中する。そのため出荷量が集中し、単価が低くなる傾向があるという。一方、宮崎県は加温栽培により冬春期の出荷を可能にし、「太陽のタマゴ」としてブランドが確立し、価格を押し上げているとした。
前門農水部長は「沖縄ブランドの確立と生産供給体制の強化、多様なニーズに対応できるフードバリューチェーンの強化などに取り組んでいる」と述べた。
赤嶺氏は「(県は)売る方の支援策が全然足りていない。ブランディングをしっかり行い、農家の所得を上げていくべきだ」と訴えた。
(玉寄光太)