県は5日、県産農林水産物を使用した加工品開発の伴走型支援をする「地域農林水産物活用支援事業」と「6次産業化スタートアップ事業」に参加した事業者の成果報告会を那覇市内で開催し、16社が報告した。
宮古島市でイモを生産する「宮古島芋畑」は、栽培した紅イモを焼き芋として販売している。県内で栽培される紅イモの多くが加工用で甘みが少なく、食感も良くないことから、同社は試行錯誤の末、紅イモの品種「沖夢紫(おきゆめむらさき)」を2カ月間かけて低温熟成させることで、ねっとりと甘みのある焼き芋に仕上げることを実現した。
販路拡大を図ろうと、地域農林水産物活用支援事業に参加。伴走型支援として、流通方法やパッケージデザインを変更し、商品名を新たに「紅ヤキイモ」とするなど刷新。その結果、1月のおきなわ花と食のフェスティバルで行われた「おきなわ島ふ~どグランプリ+プラス」で最高賞に選ばれた。
同社の松川千鶴代表は「事業を通して商品に自信が持てるようになった」と報告。「イモという作物であれば、戦略によっては大きな地域産業となる可能性がある」と展望した。
(玉寄光太)