運転代行も「DiDi」　国内初、沖縄でサービス開始　初乗り1400円

　タクシー配車アプリ「DiDi」を提供するDiDiモビリティジャパン（東京都、和久山大輔社長）が27日、DiDiアプリ上での運転代行配車サービスを沖縄県内で開始した。同アプリでの運転代行配車サービスは国内初。現在は約120社の運転代行事業者と契約を結んでいるが、今後は県内で7割程度のシェアを目指すとしている。本島中南部を皮切りに、北部、離島でも拡大したい考え。

　「DiDi」の既存のアプリに目的地やサービス、駐車場を入力すれば、AI（人工知能）が近くの運転代行業者を検索し、マッチングする。配車されるまで通常平均30～60分の待ち時間だが、同サービスで10分程度まで短縮できるという。

　初乗り料金は1400円（千メートルまで）で、以後は100メートルごとに20円ずつ加算される（20～26時は22円）。料金はオンライン上で決済し、手数料を引いた金額が運転代行事業者に支払われる仕組み。事業者の契約料や月額料金は発生しない。

　同日、那覇市の那覇セントラルホテルで記者会見した同社の宮脇竜一郎営業本部長は「アプリを通して運転代行事業者の業務効率化や人手不足解消に寄与するとともに、県全体の交通サービス価値向上に貢献したい」と述べた。

　同社と契約する代行ナカマ（沖縄市）の仲眞彰代表は「運転手だけでなくオペレーターも足りない中、受注や決済などの作業を機械が担ってくれることで大きな業務改善となる。新規客獲得にも期待する」と述べた。

　DiDiはタクシー配車アプリとして2019年から県内でのサービスを開始しており、先月時点で累計利用者は40万人以上。県内約7割のタクシー事業者が加盟し、シェアを拡大している。　（普天間伊織）