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トヨタ、マツダ生産停止 5車種、関連1000社超に影響


トヨタ、マツダ生産停止 5車種、関連1000社超に影響 生産停止する工場と車種
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車とマツダは6日、車の量産に必要な「型式指定」の認証で不正があった5車種の生産を停止した。影響を受ける両社の直接取引先は計約500社。2次以降を含めるとより広範に及ぶ。政府は経済への影響を最小限に抑えるため、車両の安全性を月内にも確認し出荷再開の是非を判断する。生産再開は7月以降となる見通しだ。
 不正はホンダとスズキ、ヤマハ発動機でも発覚しており、国土交通省は6日、スズキ本社(浜松市)を道路運送車両法に基づき立ち入り検査した。検査はトヨタ、ヤマハ発に続き3社目で、結果を踏まえ行政処分を検討する。
 トヨタの3車種の月間生産規模は1万台、マツダの2車種は1700台程度とみられる。トヨタは少なくとも月内の生産を止め、マツダは停止期間を未定とした。
 生産を停止したのはトヨタ自動車東日本の宮城大衡工場(宮城県大衡村)と岩手工場(岩手県金ケ崎町)、マツダの本社工場(広島市)と防府工場(山口県防府市)。トヨタは「ヤリスクロス」「カローラフィールダー」「カローラアクシオ」、マツダは「ロードスターRF」と「マツダ2」が対象となる。不正と無関係の車種や、一部海外向けは生産を続ける。
 トヨタによると、生産停止で影響を受けるのは1次取引先だけで200社。2次以降を含めると千社を超える。マツダは直接取引先が約300社ある。両社は補償を検討する。
 現行車種ではヤマハ発の二輪車「YZF―R1」も不正があり、出荷を停止した。在庫として保管ができる範囲で生産は続ける。
 林芳正官房長官は6日の記者会見で「経済への影響を最小限に抑える観点からも関係省庁が連携して対応していく」と語った。