【ワシントン共同】米宇宙企業スペースXは6日、大型宇宙船「スターシップ」とロケット「スーパーヘビー」をテキサス州から打ち上げた。4回目の無人飛行試験。宇宙船は宇宙空間を高度200キロ以上まで上昇した後、大気圏に突入。高温で機体の一部が損傷しながらも姿勢を制御し、目標のインド洋に降下したと報告した。機体を失わず地球に帰還することに初めて成功した。
宇宙船を送り出したロケットも落下中に減速し、メキシコ湾に着水。人や貨物を運ぶ頻度を上げ、コストを下げる鍵となる宇宙船とロケットの再利用に一歩近づいた。
宇宙船とロケットを合わせた全長は史上最大の121メートル。昨年4月から飛行試験を繰り返し、上昇途中の爆発や大気圏突入時の分解などの失敗を経て、急ピッチで改良を重ねてきた。創業者のイーロン・マスク氏はX(旧ツイッター)で「大きな達成だ。おめでとう」とチームを祝福した。
米主導の国際月探査「アルテミス計画」では、有人月面着陸用の船として2026年から使われる予定。将来は日本人飛行士も搭乗する可能性がある。米航空宇宙局(NASA)のネルソン長官は「人類が月に再び立ち、火星を目指すのに一歩近づいた」と喜んだ。
この後は、地球周回軌道上で燃料補給を受け、月に向かうという難しい課題が待ち受けている。
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スターシップ帰還成功 スペースX、4回目で初
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琉球新報朝刊
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