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ベチバーで赤土流出対策 土壌保全の日 東村で実践学ぶ


ベチバーで赤土流出対策 土壌保全の日 東村で実践学ぶ 土壌保全の日に合わせ、赤土流出対策などを視察する関係者ら=5日、東村内
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【東】県と東村、北部地域農林水産業推進会議は5日、赤土流出などを防ぎ、土壌保全の大切さを考える「土壌保全の日」のイベントを東村内で開いた。NPO法人おきなわグリーンネットワークの西原隆理事長が講演し、参加した農家や行政関係者らに対して、イネ科の植物ベチバーを使用した赤土流出対策の実践例などを示した。
 「土壌の日」は「次世代に残そう!農地はうまんちゅの宝」をテーマとし、雨が多い時期に合わせ、毎年6月の第1水曜日に開催している。東村の宮城区公民館で開かれた講演会で西原理事長は、ベチバーを畑のそばに植える「グリーンベルト」によって、赤土流出を軽減し、刈り取り後は敷き草として活用している事例などを紹介した。
 土壌保全に向けて「農家や農業関係者以外も参画した仕組みづくりが不可欠だ」と述べ、新たな資材や手法の導入、効率化と経営安定、土壌分析の分野でデジタル技術を活用した取り組みを推進する必要性に触れた。
 東村内の農地で赤土対策も視察した。同村ではイノシシ防止柵を立てた上で、柵にヤシを原料とする「キュアマット」を付けて赤土流出対策を施している。参加者から設置費用や効果などについて、質問が上がっていた。 
  (池田哲平)