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オリオン、増収増益 2024年3月期 ビール、ホテル 業績回復 沖縄


オリオン、増収増益 2024年3月期 ビール、ホテル 業績回復 沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 オリオンビール(豊見城市、村野一社長)が18日発表した2024年3月期決算は、売上高が15%増の249億6100万円、経常利益が19%増の31億2100万円で増収増益だった。

 新型コロナウイルス禍から社会経済活動の回復でビールを中心とする酒類清涼飲料事業が伸び、観光客が増加し、ホテルの業績も回復した。純利益は、前期に本社跡地や米軍用地の売却益の計上があった反動で、28%減の46億3400万円だった。この要因を除くと増益となる水準を確保した。

 売上高は、酒類清涼飲料事業が12%増の206億200万円、観光・ホテル事業が28%増の43億5900万円。ビール類の売上数量は4%増の6万1882キロリットルで、県内、県外、海外のいずれも増加した。うち海外向けは14%増となり、特に韓国で商標上使えなかった「オリオン」のブランド名で販売が始まり、急速な伸びを見せている。

 25年3月期は、酒類清涼飲料事業で原材料の値上げや資源価格高騰の影響を受ける見込み。村野社長は刷新した「オリオン ザ・ドラフト」を軸とする県内事業強化や、県外・海外への販路拡大、EC充実などを通じて「値上げを打ち返し増収増益につなげたい」と述べた。

 オリオンが目指す新規株式公開(IPO)のめどについては「粛々と準備をしている。市場の状況と、完全に準備ができた段階で申請したい」と説明した。 

(當山幸都)