prime

沖縄公庫「県内景況は拡大」 4~6月期、9期連続プラス  


沖縄公庫「県内景況は拡大」 4~6月期、9期連続プラス   那覇市内(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 当間 詩朗

 沖縄振興開発金融公庫が11日発表した4~6月期の県内企業景況調査は、前年同期と比較した業況判断DIが全産業でプラス12.5となり、9期連続のプラスとなった。

 前回調査からマイナス5.7ポイントと「好転」超幅は縮小したものの、観光需要、個人消費、建設需要が堅調に推移していることから「県内景況は拡大している」との判断を据え置いた。

 製造業では、印刷や包装資材で原材料高などによる「悪化」超がみられ、全体では「好転」超幅が大きく縮小した。卸売業・小売業はインバウンド(訪日客)需要を受け、飲食料品卸売業、百貨店・スーパーが堅調に推移した。運輸業はインバウンド増加で旅客運送や物品輸送の需要も高まり、業況が改善。全体で「好転」超幅が大幅に拡大した。

 人手不足感の強さを示す雇用判断DIは56.4で「不足」超が前回からやや縮小したが、過去2番目に高い数値で県内の人手不足は深刻な状況が続いている。

 経営上の問題点として挙げられたのは2期連続で「求人難」の割合が最も高く、「原材料高」、「人件費の増加」と続いた。建設業から「受注機会があるが、人手が不足し、入札参加が減るなど機会損失を招いている」などの声が寄せられた。

 来期(7~9月期)の業況判断DIは「好転」超幅はほぼ横ばいの13.8と見通した。調査は24年5月下旬~6月上旬に実施。312社から回答を得た。

(当間詩朗)