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EVでも国頭 安心 充電設備を整備 村・テラチャージ 観光と環境両立へ


EVでも国頭 安心 充電設備を整備 村・テラチャージ 観光と環境両立へ 国頭村内での設置が進められるテラチャージのEV充電器(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 玉寄 光太

 国頭村は観光地や道の駅など村内の計6カ所に、新たに電気自動車(EV)充電設備の整備を進める。EV向けの充電インフラなどを手掛けるテラチャージ(東京都、徳重徹社長)と共同で取り組む。村内の自然環境が世界自然遺産に登録された中、EV推進を後押しすることで、観光振興と環境保全の両立につなげる。

 新たにEV充電設備を設置するのは道の駅ゆいゆい国頭、比地大滝、やんばる森のおもちゃ美術館、辺戸岬、奥やんばるの里、やんばる学びの森の計6カ所。今月6日に順次着工し、年内には稼働を開始する。

EV充電器の設置が決まっている国頭村奥の宿泊施設
「奥やんばるの里」の駐車場=7月30日

 今回、テラチャージが提供している6キロワット出力の「普通充電器」を導入する。1時間の充電で約40キロの走行が可能。充電を待つ間、各施設で観光を楽しむことができる。

 同村では既存の充電設備の少なさや、故障で使用できないといった課題があった。目的地までの距離が長いことで観光客から充電設備を求める声も上がっていたことから、本事業を始めた。村商工観光課の志岐禎峰さんは「設置後は充電の心配がなくなる。安心してEVに乗って国頭村に来てほしい」と力を込める。

 テラチャージの辺土名毅代司沖縄営業部長は、世界自然遺産の地域で排ガスを出さないEVの普及は重要だとした上で「自然を生かした観光がメインの沖縄で、国頭村が率先して取り組んだことは重要な意義がある」と話した。

 (玉寄光太)