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台湾からの観光客、沖縄でどこへ行く? 宿泊は那覇や北谷、SNSで話題の場所が人気 りゅうぎん総研調査 


台湾からの観光客、沖縄でどこへ行く? 宿泊は那覇や北谷、SNSで話題の場所が人気 りゅうぎん総研調査  イメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 当間 詩朗

 りゅうぎん総合研究所は20日、調査レポート「県内における台湾からの入域客の動向」を発表した。

 2023年度の台湾人観光客の人流データを分析したところ、那覇市と北谷町を中心に宿泊し、北部や南部の観光地を訪れていることが示された。東海岸では金武町以北、西海岸では大宜味村以北のエリアでは訪問が少なかった。

 マーケティングサービスを提供するVponJAPANが台湾人観光客の県内での位置情報を提供し、りゅうぎん総研が分析した。位置情報を日中と夜間に分けて県内地図に落とし込むことで台湾人観光客の人流を可視化した。

 市町村別でみた訪問率をコロナ禍前の2019年度と比較すると、沖縄市が9・96%増の19万3194人、浦添市が9・85%増の17万8954人、宜野湾市が7・11%増の15万2236人、豊見城市が4・48%増の14万1823人と4市が大きく伸ばした。

 バスケW杯の開催や家族連れに人気の大型すべり台がある公園、SNSで話題となった港川ステイツタウンでの街歩きなどが誘客の要因となったとみられる。石垣市は19年に就航していた台北―石垣便が23年は運休していたこともあり、5・8%減の3万1805人だった。

 りゅうぎん総研の宮国英理子取締役調査研究部長は需要を取り込むための必要な取り組みについて(1)満足度向上のための受け入れ体制・設備強化(2)データを用いた動向把握の必要性(3)地域の魅力となる体験型の「コト消費」への対応―の3点を強調。その上で「外国人からみた地域の魅力を確認し、どのように経済効果を高めていくかを考える必要がある」と提言した。 

(当間詩朗)