第5回沖縄物流ロジスティクス研究会が22日、那覇市壺川のJA会館で開催された。「新時代の物流と沖縄の企業力」をテーマに5氏が登壇し、それぞれの分野から県経済への提言を行った。
「沖縄県企業の競争力」をテーマに講演した山内昌斗専修大教授は、県経済の課題解決には優良企業のさらなる育成と経営基盤の脆弱(ぜいじゃく)な企業の底上げが必要と強調した。県内大学の経営系学部でも経営を専門的に学ぶ学生が少ないことを指摘し、「産官学一体となって理論とケーススタディーを基にした経営教育を拡充していく必要がある」と提言した。
沖縄振興開発金融公庫の糸数真由美金融経済調査課長は「県内物流に関する需給バランスの現状」をテーマに講演。輸送貨物の85%が本土からの移入で、沖縄からの移出が15%にとどまることを指摘し、「貨物量は増加傾向にあるが、片荷状態は解消されていない」と解説した。このほか、国際物流を専門にする男澤智治九州国際大教授らが登壇し、物流や環境問題などへの意見を述べた。
(当間詩朗)