日頃、居住用物件取得のため、土地や建物の取得費用を住宅ローン利用したいと相談を受ける際に、物件を取得するには売買金額や工事請負金額等の取得費用以外に、目に見えない諸費用があることをお話しするとびっくりする方もいらっしゃいます。
住宅取得時にかかる諸費用として、一般的な印紙税、不動産取得税、登記手数料、火災保険料だけでなく、金融機関によって異なりますが、融資金額と借入期間に応じた保証料や融資事務手数料等が必要となります。
保証料は住宅ローン借入に当たり保証会社に対して支払われるもので、(1)全保証期間分の保証料を一括で納める一括前払方式(2)金融機関へ毎月支払う金利に含めて支払う分割後払方式があります。
繰上完済した場合に、(1)一括前払方式では一括前払した保証料から経過保証料を差し引いた「戻し保証料」があり、(2)分割後払方式では繰上完済以降の保証料支払いは不要となります。
それぞれのメリットとして(1)一括前払方式は分割後払方式よりも総返済額が少なくなることがあり、(2)分割後払方式は当初かかる諸費用を抑えられる点が挙げられます。
諸費用は予想以上にかかる場合もあります。住宅取得後は引っ越し費用や固定資産税支払いもあり、手元に残す資金も計画する必要があります。借入を検討される際は、取得費用、諸費用を含めた資金計画を総返済額の面からも考える必要があるため、ぜひ金融機関で相談・アドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。