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物流システム開発の「CBクラウド」沖縄に本店移転 5年で200人雇用へ


物流システム開発の「CBクラウド」沖縄に本店移転 5年で200人雇用へ 移転した本店オフィスには滑走路をイメージした通路と壁に飛び立つ飛行機が描かれている=24日、那覇市天久(喜瀬守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 良太

 物流関連のテックベンチャーCBクラウド(松本隆一CEO)は25日、本店を東京から那覇市天久に移転した。本店移転でエンジニアなどの技術者や、システム運用や事務などに携わるスタッフを今後5年で200人雇用する計画。2年後の上場も目指す。自社システムの開発・運用だけでなく、県内企業のDX化と生産性向上を支援するシステム開発なども展開していく。

 2013年設立。荷物を届けたい事業者と個人事業主のトラックドライバーをつなぎ、運送管理までを一貫して行う配送プラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」などを開発、運用している。20年に沖縄支社を構えた。今後は東京の本社、沖縄本店の2拠点体制で事業展開する。本店には全国の貨物車運行を管理する部門と開発部門を設置し、運行管理部門は沖縄が唯一の拠点となる。開発部門は沖縄と東京の双方に拠点を置く。

 同社は国内の個人事業主が保有するトラック21万台の約4分の1に当たる6万台と契約している。一般貨物配送を行う法人2千社以上とも契約している。

 25日に県庁で記者会見した松本氏らは本店移転の背景について、沖縄は若年労働者人口が多い点や、勤務地として沖縄は人気が高く人材確保に有利な点などを挙げた。松本氏も沖縄出身で「自分もエンジニアで製品を作って創業した。これからのエンジニアはコードを書くだけでは職が失われる。ビジネスを企画してコーディングできる人材を沖縄で育て、沖縄の価値を高めていきたい」と語った。

 本店の沖縄移転に伴い県内での採用活動を加速する。現在は正社員121人のうち50人を沖縄で雇用しているが、5年後には沖縄の正社員とパートを合わせて250人にする計画。増員する200人のうち80人はエンジニアの予定。正社員は東京本社と同じ報酬水準で雇用する。運行管理システムや契約などオペレーションに携わるパート従業員も時給1550円で募集する。

 (島袋良太)