琉球大学付属中学校(西原町)の1年生が、文房具の種類の違いやお薦め商品を店頭で紹介するポップ広告を作成した。美術授業の一環で、形や色彩の性質など学んだ知識を生かしたデザインを通じて、地域の店の要望や課題を解決する取り組み。1月23日、代表の生徒2人が宜野湾市の「文具の店たかはし」にポップを納品した。文房具を使う中学生の視点が盛り込まれたポップに、店員は「とても助かる。従業員が1人増えたみたいだ」と喜んだ。
琉大付属中では美術授業の実践の場として、地域の店の要望や課題を、生徒のデザインで解決する授業を展開している。1年3組は文具店を担当。店への事前アンケートで「人手が足りない」「絵の具とポスターカラーの違いや教科別のお薦めノートなど使用者目線での質問の答えに悩む」といった困りごとがあったことから、生徒はポップ作りで店の手助けをしようと決めた。
根路銘杏怜(あんり)さん(13)は消しゴム商品のポップを作成した。校内アンケートを基にランキングや商品の特徴を紹介。「分かりやすさを重視した。文字数を減らして、はっきりとした色を使った」と話した。浅野ひなたさん(13)は自身が購入時にペンの種類の多さに迷った経験から、油性や水性など7種類のペンやマーカーを特徴ごとに紹介した。書き心地や色移り、実際に耐水性を確かめた結果も載せた。浅野さんは「選ぶときの参考にしてほしい」と語った。他にも来店客に買い物を楽しんでもらおうと、文房具の雑学やあるあるを書いたポップも作った。
23日、根路銘さんと浅野さんが「文具の店たかはし」代表の高橋毅(たけし)さん(47)に納品した。店長の高橋なつみさん(47)は、左利き用商品を指し示すポップを手にして「レジに来てから利き手と反対の商品だと気づく人もいる。すごく助かる」と感謝した。
(高橋夏帆)