障がい者雇用、課題は 琉球大でバリアフリー研究会 沖縄


障がい者雇用、課題は 琉球大でバリアフリー研究会 沖縄 県内の障がい者雇用状況や施策について話す沖縄労働局職業対策課の座波尚子地方雇用開発担当官(右)=14日、西原町の琉球大
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 障がいの有無にかかわらず共に働ける環境を考えようと、琉球大障がい学生支援室・キャリア教育センターが主催する「沖縄バリアフリーキャンパス研究会」が14日、同大で開かれた。沖縄労働局職業対策課の座波尚子地方障害者雇用担当官=写真右=が県内の雇用状況や課題について共有した。

 障がいがある学生の就労支援を目的に開催し今年で6回目。学生や教職員、企業の人事担当者など103人が出席した。

 座波さんは障がい者雇用の理念や施策を説明した後、昨年の県内雇用率は全国1位の3.24%だったと説明した。

 一方で、障がい者を雇用する義務がある民間企業の約35%が法定雇用率(2.3%)を達成せず、うち約62%は障がい者を1人も雇用していないと指摘。「こうした事業所にどのようにアプローチして改善していくかが一番の課題だ」と述べた。障がい者の個々の特性に配慮した職業指導などをする職業リハビリテーションの紹介や、企業の障がい者雇用を支援する助成金の紹介もあった。

 講演後には、障がい者を積極的に雇用し、全国に店を広げる愛知県のチョコレート専門店の店主を追ったドキュメンタリー「チョコレートな人々」を上映した。(高橋夏帆)