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「当事者として向き合って」 松元琉球新報専務 那覇高で沖縄戦・基地講演


「当事者として向き合って」 松元琉球新報専務 那覇高で沖縄戦・基地講演 那覇高校の後輩に語りかける松元剛琉球新報社専務(左)=6月19日、那覇市の同高校
この記事を書いた人 Avatar photo 外間 愛也

 那覇高校(福地修校長)は6月19日、同校で平和教育講演会を開いた。同校の卒業生で琉球新報社専務の松元剛氏が「ウチナーンチュの命の重さ―戦後79年 主権者として向き合う」をテーマに、沖縄戦や沖縄の米軍基地問題について講演した。

 松元氏は沖縄戦が本土決戦のための時間稼ぎであり、県民の4人に1人が亡くなったことを説明し「皆さんの祖父母が命を落としていたら、皆さんもここにいなかった。遠い世界のことではなく、自分がその状況に置かれたらどうか、ということに思いを巡らせてほしい」と語った。

 戦後、日本復帰後も広大な米軍基地が残り、米兵による事件事故や米軍機の墜落事故などが続き、県民の主権が侵害されている状況を伝え「米軍基地の問題をどう解決するか。皆さんがその当事者になっていくということを心に留めてほしい」と呼びかけた。

 生徒代表であいさつした生徒会副会長で2年の中野はるさんは「話していただいた事実を自分ごととして捉え、命(ぬち)どぅ宝の言葉に従い、家族や友人を大切にしていきたい」とお礼を述べた。

 (外間愛也)