医療従事者を希望する高校生の夢を後押ししようと、中城村のハートライフ病院が医療体験実習を受け入れている。4人ずつ3グループが5日間の日程で取り組む。病棟の患者を受け持ち、救急から訪問看護まで多様な現場を見た生徒は、医療に携わる意欲を高めた。
最初のグループの日程は22~26日。ベッドの患者の血流が悪くならないように脚を拭き、包帯を巻いた開邦高3年の波照間怜菜さんと丹田早紀さん。患者の名前を呼び「痛くないですか」と何度も声を掛けた。名前を呼んだのは「看護師さんをまねてみた」。患者に「気持ちいい」と褒められ、笑みがこぼれた。
昭和薬科大学付属高2年の大田茉日琉さんと古池利帆さんは共に医師志望。「医者を中心にチーム医療をすると思っていたが、患者さんを中心にチームができている」「検査やリハビリなどいろんな仕事の人が皆、プロ意識を持っている」。たくさんの気づきを得て医療の魅力を感じた。
救急部長の三戸正人医師は生徒に「病室を出るとき患者さんを笑顔にしておいで」と課題を与えている。「自分で考え、工夫している」と合格点を与えた。
(宮沢之祐)