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対馬丸学び新聞作成 小中生、平和学習をまとめ 沖縄


対馬丸学び新聞作成 小中生、平和学習をまとめ 沖縄 対馬丸平和学習交流事業を通して学び、新聞を作成する参加者ら=8月31日、那覇市
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 優希

 対馬丸平和学習交流事業(沖縄県主催)の最終日のプログラムが8月31日、那覇市若狭の若狭公民館であった。県内の小中学生16人と保護者14人が参加し、奄美大島訪問などの研修を通して対馬丸事件の歴史を学び、継承の方法などについて考えた。

 教育旅行や平和学習を手がける「さびら」が事業を受託してプログラムを実施した。参加者らは23~25日に鹿児島県・奄美大島の宇検村を訪れた。対馬丸事件の生存者や多くの遺体が流れ着いた船越(ふのし)海岸を訪れ、当時の証言などを聞いて理解を深めた。現地の小中学生とも交流した。

 戦争体験の伝え方について考える研修では、絵や俳句、文章など自身が考えたさまざまな方法で実際に戦争体験を伝える取り組みも実施した。最終日は、全日程を通じて学んだことを発信する作業として、新聞を作成した。

 父と兄弟と参加した長田小5年の泉本倫来(いずもとりんく)さん(11)は「奄美側の対馬丸に対する感想が聞けてよかった。鼻をまひさせるために焼酎を口に含んで、流れてきた遺体の埋葬作業をしたという話が印象に残った」と話した。

 (中村優希)