「星月夜」が4億回再生の大ヒット 由薫「沖縄は心のよりどころ」 幼少期の思い出、曲に影響も


「星月夜」が4億回再生の大ヒット 由薫「沖縄は心のよりどころ」 幼少期の思い出、曲に影響も 沖縄の思い出やファーストアルバムへの思いを語る由薫=3月21日、那覇市の琉球新報社(又吉康秀撮影)
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 沖縄生まれのシンガー・ソングライター、由薫(ゆうか)が1月にファーストアルバム「Brighter」(ユニバーサルミュージック)をリリースした。キャリア初となる今回のアルバムには「星月夜」をはじめ、新曲「Rouge」など計12曲を収録。由薫は「今よりもっと輝いて、明るい場所に歩いていく」との決意表明を込めたという。

 沖縄に生まれ、幼少期はアメリカとスイスで過ごした。毎年、夏休みは沖縄の祖父母の家で過ごしたといい、屋上で花火をしたり首里城のふもとを祖父と散歩したりと、さまざまな情景が記憶に残っているという。

「沖縄を心のよりどころとして音楽を作ることが多い。それだけ影響力のある場所だと思う」

 17歳の頃に、映画の主題歌を作るオーディションを受けて特別賞を受賞し、本格的に活動を始めた。2022年6月にメジャーデビューして以来、次々と映画やドラマとタイアップしている。デビュー曲「lullaby」や代表曲の「星月夜」などの楽曲は、「ONE OK ROCK」のリーダーでギタリストのToruがプロデュースした。

 23年2月にリリースした「星月夜」はドラマ「星降る夜に」の主題歌に起用され、デジタル総再生回数は4億回を突破した。「星月夜」の星のイメージは沖縄から影響を受けているという。

 「歌詞に悩むといつも沖縄を心の中で呼び起こしている」という。「星月夜」のデモを作っている時も、実際に沖縄にいたといい「沖縄のビーチで、真っ暗な中に星が浮かんでいる様子を歌詞にした。どこの国にいても夜空を見上げるという普遍性は、私自身の経験からも直接つながっている」

(田中芳)