こんなに美しかった首里城の正殿 琉球新報の写真で振り返る


この記事を書いた人 アバター画像 田吹 遥子
彩色や金箔(きんぱく)を修復し、漆を塗り直した作業後の首里城正殿=2018年3月(沖縄総合事務局提供)

 青い空にパッと目を引く鮮やかな朱色。月夜は神秘的に輝く。3回の火災と沖縄戦を乗り越えて復元された首里城の正殿が、10月31日未明、大規模火災で焼失した。1992年に復元されるまでの様子、県民や国内外の観光客から愛されてきた様子を今、改めて琉球新報の写真で振り返る。(田吹遥子)

ライトアップする首里城=2012年

 

 

3度の火事、沖縄戦…

昭和初期頃の首里城

 首里城は1429年から1879年までの約450年間、琉球王国の中心的な城で、政治と文化の中心だった。内郭(内側城郭)と外郭(外側城郭)に大きく分けられ、内郭は15世紀初期に、外郭は16世紀中期に完成している。戦前に3度焼失。再建されてきたが沖縄戦で壊滅的になった。

陥落後の崩壊した首里城=1945年(県公文書館所蔵)

 

 

復元へ

大観衆の中を曳手人衆に引かれ、ゆっくりを進む御材木=1989年11月3日、守礼の門前
首里城正殿建築工事の様子=1990年9月11日
首里城正殿建築工事の様子=1990年9月11日
首里城復元期成会が正殿視察している様子=1991年3月18日
首里城正殿の復元工事始まる=1991年7月17日
素屋根のための鉄骨が取れて、雄姿を現した首里城正殿=1992年3月30日

 

 

内部も美しい首里城正殿

初公開された首里城正殿2階の御差床、大勢の入場者でにぎわった=1993年1月3日
琉球王朝時代の衣裳を再現し、期間限定で展示している「琉球王朝衣裳展」=1998年12月29日
正殿内を練り歩く国王と王妃=2015年10月21日
ガイドの説明を聞きながら首里城正殿を回る参加者ら=2018年
絵付け修復作業を行う職人=2013年

 

 

誰からも愛された首里城正殿

大勢の入場者でにぎわう首里城正殿=1993年1月3日
首里城正殿前で記念撮影をする2000年沖縄サミットに参加したG8首脳=2000年7月23日
首里城正殿を背景に記念撮影を楽しむ県系人たち=2014年10月28日
親善試合のために訪れていた(右から)野球日本代表の坂本勇人、前田健太、小久保裕紀監督、MLBオールスターのジョン・ファレル監督、岩隈久志、エバン・ロンゴリア=2014年11月
首里城正殿前で空手をするブラジル県系人=2016年
新春の宴で再現された「子之方御拝」の儀式で、焼香し新年の平和を祈念する国王=2013年1月2日午前10時すぎ
モノレールから見える首里城正殿
輝く月の下で琉球舞踊を披露した「中秋の宴」=2019年9月14日夜