「仕次ぎ」って何? 約半数が「知らない」 泡盛ファン調査


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 泡盛を継ぎ足しながら古酒に育てる貯蔵手法「仕次ぎ」について、沖縄国税事務所は12日、泡盛ファンら約3千人を対象に実施した実態調査の結果を発表した。仕次ぎについて「知らない」と答えた人が46・2%と半数近くを占め、「意味が分かる」は38・2%、「言葉は知っているが意味が分からない」は15・6%だった。

 同調査は2018年10月に開催された沖縄の産業まつりで泡盛メーカーのブース近くを訪れた人1265人、酒類販売管理者研修の受講者1030人、国税職員221人など合計3083人から回答を得た。

 仕次ぎを「現在している」と回答した人は6・5%の192人、「過去にしていた」と答えた人も3・8%の112人おり、仕次ぎ経験者が1割を超えた。泡盛の愛好家が多く、数字としてもやや高めの結果が出ていると考えられる。

 31・3%が「自宅にかめがある」と答えた。30個所有している人も2人いた。「かめを持っているが仕次ぎをしていない」と答えた人のうち「方法が分からない」が33・7%、「手間がかかる」が23・1%だった。

 沖縄国税事務所間税課の相澤常滋主任鑑定官は「仕次ぎは一定程度根付いているが、今後も地域の文化として継承していくには、さらに仕次ぎする人を増やしていく必要がある。幅広く普及して知名度を得られれば、泡盛の大きな魅力になる」と話した。

 沖縄国税事務所や県工業技術センターなどは、来年3月に第3回「泡盛仕次古酒・秘蔵酒コンクール」を開催する。今回から、審査員が出品作品に改善点などを助言する「仕次古酒診断」も始める。

 出品希望者は書類審査票を県工業技術センター食品・醸造班宛てに送る。締め切りは20年1月10日。問い合わせは同センター(電話)098(929)0111。