浦添朝晴、フライ級制す 沖縄県高校ボクシング 九州大会へ「攻守精度上げる」


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第2R 激しい打ち合いを繰り広げる浦添朝晴(右・昭薬付)と與那覇颯太(陽明高支)=17日、沖縄水産高(又吉康秀撮影)

 ボクシングの第56回県高校選手権大会(主催・県ボクシング連盟、共催・県高等学校体育連盟、琉球新報社)の最終日は17日、糸満市の沖縄水産高校で行った。フライ級は浦添朝晴(昭薬付)が與那覇颯太(陽明高支)に判定勝ちし、同校の選手で大会初優勝した。與那覇は高等支援学校の選手として初めて決勝に進出した。ピン級は川端磨裕(陽明)が、バンタム級は比嘉政太(宜野湾)が、ライト級は山口寧斗(沖水)が頂点に立った。ライトウェルター級は吉永涼介(KBC未来)、ウェルター級は玉城優佑(浦添)、ミドル級は大城惟安マイケル(沖水)が栄冠をつかんだ。

苦戦強いられ、課題残る試合に

 昭和薬科大付属として浦添朝晴が今大会初優勝した。11月の新人大会で浦添が初優勝した時は、同校にとって21年前に県総体を制した仲間達也さん以来の快挙だった。しかし、試合は直後に「危なかった」と独り言を言うほど苦戦を強いられていただけに「相手を見て待ってしまう悪い所がでた」と課題も残った。

 1ラウンドからフェイントで相手のパンチを誘い、鋭い左右のカウンターを放ち、確実に有効打を重ねていった。2ラウンドで左のカウンターを入れてダウンを奪ったが、「ここで一気に決めようとしてしまった」。得意の細かくポイントを刻むやり方ではなく、1発で仕留めようと振りが大きくなり、3ラウンド目の相手の反撃につながった。手数で負けて防戦一方になり、ダウンも取られた。

 ボクシングは元プロボクサーの父、朝之さんの影響で幼い頃から遊び感覚でしていた。昭和薬科大付属中学で本格的に競技を始め、医学部を目指して勉強と両立する。21年前に同校で県大会初優勝し、医者になった日本ボクシング連盟の仲間達也理事と連絡を取り影響を受けている。「勉強もできてボクシングも強い人がいると、言い訳にできない」と手本にしている。

 1月の九州新人大会は「攻撃と防御をバランスよく戦いたい」と今回の反省点をいかすつもりだ。
 (古川峻)


 【男子】
▽ピン級
川端磨裕(陽明) 3―0 與那嶺翔(豊見城)
▽ライトフライ級
大城優也(宜野湾) 認定優勝
▽フライ級
浦添朝晴(昭薬付) 3―0 與那覇颯太(陽明高支)
▽バンタム級
比嘉政太(宜野湾) 不戦勝 宮城葵(浦添)
▽ライト級
山口寧斗(沖水) 3―0 當間蓮生(沖水)
▽ライトウェルター級
吉永涼介(KBC未来) RSC1回1分38秒 久貝竜之介(宮古総実)
▽ウェルター級
玉城優佑(浦添) 3―0 国吉大生(同)
▽ミドル級
大城惟安マイケル(沖水) 3―0 水原彰吾(那覇工)
▽大会最優秀選手 山口寧斗