辺野古新基地の総工費9300億円 工事完了は「承認」後12年 防衛省が計画変更


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米軍普天間飛行場の移設先として、埋め立てが進む沖縄県名護市辺野古の沿岸部=13日

 【東京】防衛省は25日、沖縄県名護市辺野古の新基地建設に関して有識者が軟弱地盤の問題を議論する「技術検討会」を開き、総工費を9300億円とする試算を示した。2014年に明示した3500億円から約2・7倍になった。埋め立てなどに要する工期9年3カ月を含め、米軍に施設を提供し事業が完了するまでに必要な期間を12年とした。日米が「22年度またはその後」と合意した米軍普天間飛行場の返還時期は、30年代にずれ込むことが確実になった。

 改良工事に入るためには計画変更に関する県の承認が必要で、今回示した「12年」は玉城デニー沖縄県知事の承認が得られた時点から起算した工期となる。防衛省は現時点で、計画変更を申請する時期を明らかにしていない。

 9300億円の内訳は、地盤改良約1千億円を含めた埋め立て工費7225億円、埋め立て後の飛行場整備費625億円、環境対策経費700億円など。

 防衛省はこれまで、地盤を固めるために約7万7千本の砂ぐいを打ち込む工法を検討していた。技術検討会での議論などを踏まえ、砂ぐいを減らし別の材質のくいを加えた約7万1千本を使う工法に変更した。埋め立て工期の9年3カ月のうち、地盤改良には4年1カ月を見込んでいる。

 また、埋め立て土砂については県外からも調達予定だったが、再検討の結果、必要量を県内のみで調達できることが分かったという。

 防衛省は計画変更に関する検討がまとまり次第、県に申請を出す方針だが、玉城知事はこれを承認しない構えを見せている。返還時期がさらに遅れる可能性もあるが、河野太郎防衛相は25日、記者団に対し「辺野古が唯一の解決策ということに変わりはない。普天間の危険性除去について県も同様の考えなので、適切に処理してくれると思う」と強調した。