亡き友に祈り込め 白梅同窓会がひなまつり会


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亡くなった同級生らに黙とうをささげる白梅同窓会のメンバーら=3日、糸満市真栄里の白梅之塔

 75年前の沖縄戦で亡くなった県立第二高等女学校の生徒や教職員ら149人の名が刻まれている糸満市真栄里の白梅之塔で3日、白梅同窓会(中山きく会長)の関係者がひなまつり会を開いた。10代で命を奪われた同窓生らにひな人形や花を手向けた。中山さんは「75年前は激しい戦争のあった場所。平和っていいですね」と優しく語り掛けた。

 白梅之塔でのひなまつり会が始まったのは1989年。戦時中、同窓生らが食べものや着る物、日用品に不自由したため、ごちそうや化粧品セットを供えた。32回目の今回は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、例年より時間を短縮するなど簡素に実施した。

 中山会長のほか、副会長の武村豊さん(91)、書記の宮平義子さん(91)ら同窓生や遺族、語り継ぐ「白梅継承の会」のメンバーらが参加。「うれしいひなまつり」「ちんぬくじゅうしい」を歌い、平和を願った。